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Vol.002 ピーター・ドラッカー先生と対面(前編)

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  • 2022年1月5日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年9月24日

村上回顧録(禁断のビジネスエンターテイメント)留学記-Vol.002 ピーター・ドラッカー先生と対面(前編) ペパダイン大学、最後の年に凄い事が起こった。私がペパダイン大学で専攻していたのはビジネス・アドミニストレーション。つまり、ビジネス学部だった。ファインアート、宗教、歴史、哲学などについて語ってきたが、当然ビジネスの専門コース科目も履修している。

入学したUCLAから移籍当時、スチューデントアドバイザーのSteve Atkinson先生の手助けで、法政大学、UCLAでの一部のビジネス科目のクレジットが認められたこともあり、ビジネス科目については、かなり楽になった。


成績も順調にスコアを伸ばしていって、このまま順調にいけば(ビジネス以外の必須科目の履修がうまくいけばの話)、1975年の冬には卒業に必要な単位が修了するはずである。しかし、ビジネス科目もそう簡単ではない。専門科目というと教科書以外に、科目によっては2冊、3冊、更に副読本を読まされるものもある。それもどの副読本も背表紙が3センチから4センチの厚さがあるものばかりである。


ペパダイン大学の場合、トライメスター(1年を3学期に割る)システム制だから、1学期が約3か月半位で終了。したがって3か月半で4冊から5冊の本を読む計算になる。これは結構きつかった。トータルで一体何ページになったか覚えていないが。。。

しかも、相当のスピードで読まなければ、ついていけないのは確かだった。さすが私が卒業に近くなったころは読解力はかなりスピードアップしていたと思う。ビジネス本以外にも、アメリカの小説家、Steven King(スティーブン・キング)やSidney Sheldon(シドニー・シェルダン)など、ポピュラーな作家の本は、かなりのスピードで読めるようになっていた。


さて、ペパダイン大学も最後残り1学期という頃、必須科目の哲学(ウェスタン・シビリゼーションの代替科目)とビジネス専門コース一科目をのこすのみとなっていた。そして、最後の学期に私にとって、学校からの最後のギフトともいえる科目に遭遇した。この年の最後に1学期だけだが、短期でカリフォルニア州、リバーサイド市(LAから車で1時間半ほど内陸に入った市)にある著名なクレアモント大学院の教授をしていた、あの憧れのピーター・ドラッカー教授がペパダイン大学で数週間授業をするということになっていた。もちろん、この授業は私の卒業に必ずしも必須ではなかったが、申し込んで履修し、講義を受けることとなった。


教科書は、もちろんManagement「マネジメント」である。私は、この話を聞いた時に、既に本を購入して読み始めていたので、非常にエキサイティングだった。講義中はなかなか先生と話す機会もなかったが、ある時、チャンスが巡ってきた。当時の私のビジネスの教授Dr. Yete(イェイツ博士)から声がかかった。


Dr. Yeteイェイツ博士から、ピーター・ドラッカー教授を求めて日本から企業の代表的経営者たちがペパダイン大学に来て、セミナーを受けることになった。君、ドラッカー先生に会ってこい!と言われ、教授の個室へと向かった。ドラッカー先生から「日本の経営者が2週間後に私のセミナーを受けに来るという。その通訳をやって欲しい。同時通訳は設備がないから、逐次通訳になる。君ができる速度で訳せば良い。」と言われて、びっくりした。


アメリカに来てまだ4年弱、大学で学んでまだ3年弱、英語そのものがまだ未熟で、「あまり自信がありません」と、やんわりと断ろうとしたが、先生は「心配ない。私の著書”マネジメント”の、この部分からここまで(ほとんど半分)読んできなさい。私の話、レクチャーは、ここに書かれていることをリピートするように話すだけだから、心配いらない。2週間で、しっかり本を読んでくれば出来る。この学校でビジネスを学ぶ日本人は君しかいないのだ。自信をもってやりなさい」と言われ、断れなくなって覚悟を決めた。


To be continued

 
 
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